川島君らしくないそのセリフに、どういう事だろう?と彼の様子を覗えば、川島君はいつもの無表情で、だけどどこか不機嫌そうに机の上の資料をパラパラとめくっている。
「川島君……?」
「生田さんさ、岩田先生と付き合ってるでしょ?」
––––––ドクン。
「……なに……言ってるの?川島君」
川島君の真っ直ぐな瞳が私に突き刺さる。
上手くごまかそうと笑顔を張り付けるけど、頬が引きつって上手く笑えない。
自分の心臓の音が、耳にまで響いてきて、手には汗がじっとりと滲む。
何で?
何で川島君が、私と先生の関係を知っているの?
どこかで先生といる所を見られた?
どこで?
困った事に、思い当たる節がありすぎる。
今、心底あの不良教師の頭を引っ叩いてやりたい。
あの男が考えなしな行動ばかりするから……!
どうしよう。
絶対に人に知られてはいけない関係だというのに。
どうすれば……。
「……カマかけたつもりだったんだけど。分かりやすいね。生田さん」
川島君は、また苦笑する。
だけど、目が笑っていない。



