先生。あなたはバカですか?


「まだ、誰かに言ったりしないでね。ただ、ちょっと資料だけ見てみようと思っただけだから」


「ん。言わない。俺その大学説明会行ったから詳しい事話そっか?」


「え!?川島君、この大学受けるの!?」


「うん。俺、教育学部志望だから」


意外過ぎて言葉も出てこなかった。


いや、人を見かけだけで判断するのは間違っている。


分かってはいる。


だけど、それにしたって川島君が誰かにものを教えている姿なんて全く想像出来ない。


だって、この超マイペースな川嶋くんがだよ?



でも……そうか。


何だか少し心強いな。


「川島君。少しだけ……聞いてもいい?」



それから、進路指導室の中の長机に川島君と隣同士腰を落ち着けて、資料についての簡単な説明や学校説明会の時に校内を見学した感想などを聞いた。


聞けば聞くほど胸が高鳴って、この大学に入学したい気持ちが高まってくる。


「レベル的には、教育学部の中でも高い方だと思うけど、生田さんの学力なら余裕で合格出来ると思うよ」


「そうかな。うん。でも、試してみる価値はありそう」


こんな気持ち初めてだ。


ドキドキしたり。ワクワクしたり。


少しの不安はあるのに、それよりずっと自分を試してみたい気持ちが上回る。