先生。あなたはバカですか?


何だか私、泣いてしまいそうだ。


だってまさかこんな事を思ってもらえるなんて思わなかったから……。



この二人が私に感じてくれた気持ちは、私が岩田先生に教えてもらっていた時に感じた気持ちと一緒だった。



私でも、こんな風に思ってもらう事が出来るんだ。


こんな風に人の力になる事が出来るんだ。




そう思ったら、初めて感じる感情が湧きあがってくる。


“わくわくする”って言葉じゃ抽象的すぎるだろうか。


だけど、まさにそんな感じで、初めて自分の可能性をこんなに身近に感じる事が出来る。


そこに向かって走り出したい気持ちと躊躇する気持ちの両方があって、でも、もう止まらなくて……。



浮かぶんだ。


叶えたい未来が。


まだ見ぬ誰かの笑顔と一緒に……–––––。







その日の放課後、私はすぐさま進路指導室へと向かった。


私にいたっては、始めからお母さんに決められた大学を目指していたものだから、今まで特にここで行きたい大学を探したり調べ物をしたりする事もなく、ここに来るのはこの高校に入学したての校内見学で案内された時以来だ。