その瞬間、さっきまでの私の集中力はポーイとどこかに飛んでいった。
この人の距離感、本当にどうなってるのよ。
いちいち近いっ!!
「いったん休憩して、食おうぜ」
そう言われ、今しがた先生が置いた料理に目を移せば。
「えぇっ!?」
「……なんだよ」
驚いた。
よだれが出るほど美味しそうなオムライスが目の前で輝きを放っているではないか。
一体全体原理が分からないが、その玉子の綺麗な包まれ方といったら……。
ムラのないつやつやした黄色が綺麗な丸みを帯びていている。
そして、その上で香りを漂わせているデミグラスソース!
そこから上がる白い湯気!
こ……これ、この人が作ったの!?
何度も瞬きをしながら、オムライスと彼の顔を行ったり来たり。
そんな私の様子に、文句有り気な彼の表情。
「俺が料理したら、そんなに意外かよ」
そう言って拗ねたように眉をひそめるが……。
意外よ。
意外に決まってる。
だってまさか……。
「ぶふっ!!!」
「なっ!?」



