先生。あなたはバカですか?



「つまり?」



また、聞き返されてしまう。


「〜〜〜っっもうっ…だからっ…!!」


本当に意地悪!


性格悪い!




超俺様だし。


不良教師だし。


おまけにドのつくSだ。


私も大概に捻くれているけれど、この男はそれをも、上回る捻くれ者だ。



なのに、どうして…。



「何だよ。早く言え。じゃなきゃキスする」


「〜〜〜っ!!」



どうして、


“新しい世界を見るのなら、この人とがいい。”


だなんて、思ってしまうんだろう。



「先生の…彼女に…してください…!」



掛け布団で顔を隠し、なわば投げやりで言ったその言葉。



前までの私なら考えられないその選択。


だけど、私には迷いなんて一切なくて、


まるでこうなる事が運命だったかのようにしっくりきて…––––




私の握る掛け布団を、先生は優しく剥がす。


視界が開けて、私の目に映った先生の姿は、



「…このくらいの仕打ちさせろ。散々待たされたんだ」



なぜか酷く儚げで…。


だけど、直ぐにいつもの様子に戻った先生は、ふっと目を細めると、


「好きだ。翠。

側にいてやるよ。お前が、望むなら…」


とても愛おしそうに、私を抱きしめた。