先生。あなたはバカですか?

そう言って私の前に出てきたのは、

“ゴロッゴロみかんゼリー”と書かれた、みかんの沢山入ったフルーツゼリー。



あ…。


これなら…



「食べられそう…です…」



「そうか」


ベリッという音を立てて、先生は蓋を剥がす。


そして、トレイの上にあったスプーンを取って、一口大にゼリーを掬うと、


「ん。」


そう言って私の口の前に運んだ。



この光景はっ…!


ラーメン屋でのデジャヴ!!!


だが、しかし!


今の私に、天使と悪魔の心の戦いを繰り広げる体力など到底なくて…。


今回ばかりは、素直にパクリ。


冷たいゼリーの喉越しが熱を持った喉に心地よくて…。



「…おいしい…」


「美味いか?みかんも食うか?」


コクリと頷くと、先生は、今度はみかんのある部分を掬って私の口に運んでくれた。


何だか少し楽しそう…。


「ふ。お前が素直なのって調子狂うな」


そう言って先生はクスクスと笑う。



仕方ないじゃない。


逆らう気力がないんだから。



「たまには新鮮でいいな。

まぁ、俺は気の強いお前も好きだけど」