先生。あなたはバカですか?


「ん。いる?」


川島くんがガサゴソとコンビニの袋の中から取り出したものは、カップのバニラアイス。


「あ、ありがとう」


せっかくだし受け取って、蓋を開けてみると…


「川島くん…。凄く溶けているわ…」


バニラアイスは、もはや原液と化していた。


「あぁ。ごめんね。思ったよりコンビニ遠かったんだよね」


「いいけど…、この辺にコンビニなんてあった?」


「あるよ。片道20分位かかるけど」


「……え。」


それもはや、全然コンビニエンスじゃないわ!!!


2時間ある休憩の3分の1も無駄にしている事に、川島君は気付いているのかしら…。


川島君て…ひょっとして天然?


ちょっと…変な人。



「生田さんはこんな所で何してるの?勉強道具持ってない生田さん、珍しいね」


「……」


川島君に言われてはっとする。


確かに。


前の私なら考えられないかもしれない…。


休憩時間だって何だって、必ず参考書は持ち歩いていたのに。


私、ここに来てから完全に腑抜けているわ。



罪悪感が胸を占める。



それもこれも、全部あの人のせいよ。


どうしてくれるのよ…。



「生田さん?」