“お前のその空っぽでつまらない世界、
俺がぶっ壊してやるよ”
そうね。
お見事よ。
あなたの言うように、確かに今、私の世界は壊れ始めているわ。
だけど、あなたはどう責任を取ってくれるって言うのよ?
前も後ろも分からない新しい世界では、私はまるで産まれたての赤ん坊と一緒で、
どうしていいか分からないの。
怖いのよ…凄く…。
ただひたすらバカ真面目に生きてきた私には、バカ真面目に生きる以外の術を知らないの。
「…どうすればいいのよ…」
–––『生田 スイ。俺の女になれ』
ふいに前に彼が言った言葉が蘇ってきて、一瞬だけど胸の奥が震えた。
私は思い切り頭を左右に振る。
「私…っどうかしてるっ…」
「生田さん?」
背後から声がして振り返る。
「…川島君」
そこには、コンビニの袋を片手にアイスの棒らしきものを咥えながらこちらを見ている川島君がいた。
「何やってんの?生田さん」
「それは、こっちのセリフなんだけど…」
川島君は、相変わらず気怠そうな様子でポテポテと私の隣まで歩いて来ると、「よっこいしょ。」と言いながらその場に腰を下ろした。



