先生。あなたはバカですか?

ここまでどう来たか分からないほど気が動転してしまうなんて…本当に私らしくもない。



岩田先生の行動は、いちいち私を動揺させる。


まるで、脊椎に電気が走ったかのように息が止まるような瞬間があって、


あの人の側から逃げ出したい気持ちに襲われる。



こんな気持ちを私は知らない。


どう対処していいのかも、まるで分からない。



参考書もなければ、辞書もなく、調べようもないこの気持ちは、数学の問題なんかよりもずっとずっと難解だ。


この不可解な気持ちは、私に不安という煩わしい気持ちをもたらすから…。


だから、極力近づかないようにしているのに…



「人の気も知らないで…」



あの人は、ズカズカと私の心の中を土足で踏み荒らすのだ。




波が、打ち寄せては引いてを繰り返す。


生暖かい風が、潮の香りを運んでくる。



ここは、私にとって日常とはかけ離れた世界だ。


あの不良教師も、私にとって非日常に他ならない。


私の世界がこんなに非日常で溢れているなんて事、今まであっただろうか。