「ちょっと翔太…!お前は、そういう事やるから変な噂立てられるんだよ!もっと教師の自覚をなぁ…」
「は?何が?食いたいから食っただけじゃん」
「そういう問題じゃなくてっ!大体、うちのクラスの子にそういう事すんの止めてくれる!?ほら見ろ!生田固まって…」
––––––バン!!!!
テーブルの上の食器達が跳ね上がる。
「い…生田…?」
テーブルの上に手をついて、荒い息を繰り返す私を見て、峰山先生が顔を引き攣らせながら私を見ている。
「ご馳走様でした。お先に失礼します」
「あ!翠ちゃんっ!」
–––––
––
波が岩場に打ち付けられる音。
太陽に照らされた肌がジリジリと焼ける。
水平線の向こう側には、大きくて真っ白な入道雲が真夏の陽気を主張しているようだ。
私…何でこんな所にいるのかしら…。
無我夢中に駆けてきたのは良いものの、自分がどうやってここまで来たのか記憶がない。
多分私の予想では、あの別荘の窓から見えたプライベートビーチの端までやって来たのだと思うけど…。
「はぁ…」
無意識に深い溜息が漏れ出てきて、私は砂浜の上に膝を抱えるようにして座り込んだ。



