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「不審者が来たら、110番。不審者が来たら、110番。よし」
「よー、ねえちゃん!昨日の話なんだけどよー」
「ひゃくとーばあああん!」
「騒いだところで、誰もーーぐえっ」
「え、あれ?なんで、あなたが」
「なんでって聞く前よりも、110番するなら電話しなきゃ。口で言っても警察は来ないよ。ーーあ、もしもし?不審者です。はい、襲われたのでとっさに偶然で奇跡的にも手近にあったバールのような物で正当防衛をしてしまいました。気絶していますので、すぐに来てください。ーーふう、これで大丈夫かな?怪我はないよ、ね、と」
「ひぐっ」
「よしよし。俺がいるから、君は何も怖がらなくていいんだよ」
※110番よりも早くに駆けつける彼です。


