「本当は、双子のガキを連れ去るつもりだったが、護衛が常にいて無理だった」

男の声が聞こえた

上の部屋には

濃い殺気が漂っている


『だから、龍平を連れ去った、と?』

「梨舞!」

カツカツとヒールを

鳴らして男に近づく

特攻服の袖の文字を見て

青くした男

『私の息子と娘を隠し撮りなんかして、最低だわ』

隠し撮りの言葉に

眉間に皺を寄せた蓮桜

「お前、そんな事してたのか?」