それが幼い私には救われた。
その日の夜私はカイさんと夜空を眺めていた。
「なんで…じぃじいないの…??」
まだ死を受け入れることができていなかった。
「じぃじか」
「私のそばにいつもいてくれたのに…」
「なあ葵、星見えるか?」
「お星様いっぱい!!」
「じぃじはいまあのお星様のところにいる。」
「じぃじ遠いところに行っちゃったの…??」
「葵、それは違う。少し離れたところにはいるがいつも葵のそばにいる。」
「葵わかんない…」
「そうだな、でもずっといるんだ。」
「うん?」
「葵は笑ってるほうが可愛い。」
「本当??」
「ああ、将来素敵な女性になるために笑顔でいることな?俺との約束!」
「うん!!!!」
それがカイさんと最後の記憶。
それ以来カイさんの情報はないから。



