2時間ほど利樹さんの横で
げーむをする横顔をみてた。

コントローラーのカチカチする音だけが響く部屋が
とてつもなく好きになりそうで
このまま時間が止まればいいのに。



こんな時間でも
昔のことが頭から離れてくれない。
いつまでも私を縛る。

呪縛が私を離してくれない。
当たり前かもしれない。
私が悪いのだから。




静かな部屋で
私のケータイがなり
出る。

知らない電話番号で怖いけど
なにかあれば利樹さんにいえばいいそうゆう考えができた。




「やあ、葵?元気?」

低い声で少し余裕に話す声。
忘れもしない、私を買った相手。


「はい…お久しぶりです…」

「今葵◯◯県にいるんだって?栞に聞いたよ」

「はい」

「なんで俺から逃げるの?」

「いえ…高校があって…」