その日は
朝から騒がしかった。
床やさんが入ることもあり皆そわそわしてた。
ふと床やさんに目を向けると
黒髪のメガネをかける30代の人と目が合った。
私はすぐ目をそらしちゃったけど
彼はニカッと笑ってくれた。
それが私は嬉しくて声をかけてしまった。
授業はあってもないようなもので。
自習が多い高校でみんな好き勝手できる。
ふと床やさんの彼を見たくて教室を抜け出した。
なにやら休憩中なのか
わけわからんけどケータイを一人でいじってて
ケータイをにこにこ笑いながら見てる彼に私は自然と
「あ、あの!!!」
と声をかけてて、気づいた時には遅かった
彼は私を見ようとしてなかった。
私を見るよりケータイをみてた。
そんなのわかりきってた
だが私もめげずに睨んでみたら
彼は
「そんな睨んでたら可愛い顔台無しやぞ」
素っ気なくかえされた。
いま思えば彼は彼なりに照れ隠ししてたって思える。
「ふんっ。いーよーだ。」
そしてこの日を境にもうアタックした。
LINEも知らない
若い子がすきなこと
彼女はいらない、つくらないと。



