ニコニコしながら商品を受け取り、ガラス戸の取っ手に手を掛けた。


「ありがとうございました!」


来た時と同じように元気よく挨拶された。
ペコリと頭をチョイ下げして、向き直ろうとしたら戸が開いた。


ドン!と思いきりぶつかった様な気がして見上げると、そこには何処かで見たことのある顔が見下ろしていてーーー



「……あっ」


「まさか……」



紛れもないもう一人の先輩。

声も出せず、瞬きを繰り返してしまった。



「ナッちゃん?」


「京塚(きょうづか)先輩」



……ああ、神様。

これも『運命』と言うのでしょうか?