確かにDisposableに加入してから、何度も大きな依頼をこなしてきた。

銃撃戦の真っ只中に身を置いた事もあるし、RPGの大爆発を背にした事もある。

しかし。

「ロシアの大統領を…SPの警護も掻い潜って拉致するなんて、一体どんな連中かしら」

「……」

大統領警護となると、並の警備態勢ではない。

それを抜けて大統領を連れ去る。

相当な凄腕だろう。

これまでバニング達Disposableが相手した事のない大物かもしれない。

一筋縄ではいかない相手なのは事実だろう。

だが。

「だからこそこっちも1人じゃない。だからチームを組んで、助け合いながら依頼をこなしていくんだ。わかるな?ハル」

「……」

バニングの言葉に、ハルは頷く。