洋館の重い扉を開けて外へ出ると、大粒の雨が降っていた。空を見上げると厚い雲で覆われていて、すぐにこの雨は止みそうにない。
……走るか。
私はカバンを頭の上で持って、雨が降りしきる中、全力で走っていった。
早くしないと。
おばさんの怒りを大きくしてしまう前に。
門限の前までに、家に帰らないと……っ。
冷たい雨が触れる度、あったかい光で包まれていた心が冷えていく。
ピシャッピシャッと、道端にできた水たまりの上を走る。
胸に溜め込んでいた感情を吐き出すみたいに、私は無我夢中で走っていた。
――翌日。
昨日カバンでガードしていてもやはり雨には濡れてしまい、今日は少し風邪気味。
喉がちょっと痛くて、たまにフラフラする。それにいつもより力が入らない。
だけど、測ってないけど熱はないと思うし、皆に会いたいから、私は今日も学校へ行く。
「ゴホッゴホッ」
生徒会室へ向かう途中、階段を上っていると目眩がして壁に寄りかかる。
咳まで出始めてきちゃった。どうしよう……。



