呼吸を整えた岳斗さんは、ふと蜜くんの頬の絆創膏に気づき、そう尋ねた。
「これ?由楽に貼ってもらったの」
えへへっと子どものような笑顔を浮かべる蜜くんから私へと視線を移した岳斗さん。
岳斗さんは「由楽」と私の名前を呼んだ。
「俺たちの手当ても頼む」
「わ、わかった」
頼られるって、嬉しいな。
必要としてくれることが、こんなにも嬉しいことだったなんて知らなかった。
「はい、救急箱」
ニヤニヤしている私に、利央さんが救急箱を渡した。
やばっ、今の変な顔見られたかな!?
「優しく手当てしてあげてね」
焦っている私を見て、利央さんはふわりと上品に微笑みながらそう言った。
……絶対に見られた。は、恥ずかしい!
「何してんだ?」
両手で顔を隠している私を、不思議そうに見る恭弥さん。
「べ、別に……」
私はあははとごまかすように笑い、早速恭弥さんから手当てを始めることにした。



