「なんだよ、このクソ女……!!」
「っ!」
私の言葉にムカついたのか、沖田という男の子は私の襟元を掴み腕を振り上げた。
殴られると思い、反射的に目を瞑る私。
しかし、いつまで経ってもどこにも痛みはやってこない。
恐る恐る瞼を上げると、蜜くんが沖田という男の子が振り上げた腕を掴んでいた。
「蜜くん……?」
「チッ、何すんだよ!!」
驚く私と、蜜くんの手から離れようと腕をブンブン振る沖田という男の子。
蜜くんは腕をさらに強く掴んだ。「痛っ」と声をこぼす沖田という男の子。
「校内では争いは禁止なんだ」
「はあ?んなこと知らねぇよ!いい加減離……」
「もちろん、一方的な暴力もね」
蜜くんは乱暴に沖田という男の子から手を離すと、身震いしてしまうほどの殺気を放った。
その殺気を感じ取った男の子たちは悔しそうに顔を歪ませ、舌打ちをしてこの場から去っていった。
「由楽、大丈夫?」
「蜜くんこそ、大丈夫?」
「僕は何もされてないから」
「そうじゃなくて、心の方……」
「……うん、大丈夫。由楽が守ってくれたから」



