「それに、いつ見てもバケモノみてぇだなお前。そのコスプレ、お前によく似合ってるよ。はははっ」
蜜くんのことを褒めてるわけじゃないということはすぐわかった。
きっとこの人は、蜜くんのことをバカにしてるんだ。嘲笑っているんだ。
「……」
何を言われてもどんなに見下されても、蜜くんが口を開くことはなかった。ただ黙ったまま、沖田という男の子を睨んでいる。
一ミリも気にしていないような素振りをしている蜜くん。
だけど、私にはわかるよ。蜜くんがさっきから自分の拳をギュッと強く握りしめていること、私は気づいていたよ。
今何も言わないのは、私と関わらせないようにするためでしょう?
でも、ごめんね。
私には黙ってるだけなんて、無理みたいだ。
「蜜くんが、バケモノ?」
私の小さな呟きは、蜜くんにも沖田という男の子にも届いたみたいで、沖田という男の子は「そうだよ、こいつはバケモノなんだよ」と大きく笑う。
「髪は藍色だし、目は青色だし、人間じゃねぇだろ?」



