「俺たち、一緒につるんでた仲じゃん」
どうしてだろう。
心の奥からフツフツと怒りに似た感情が湧き上がってくる。
蜜くんの友達かもしれないのに、何でこんなに胸が苦しくなるんだろう。
「……行こう、由楽」
「え、でも……」
蜜くんは沖田という男の子の言葉を完全に無視して、私の手を引っ張って男の子たちの横を通り過ぎようとした。
だが、沖田という男の子は小さくため息を吐いて、「優木くん」と再び蜜くんの名前を言う。
「そんな態度取ることねぇじゃん。なんだよ、つまんねぇな~」
独り言のように呟いた沖田という男の子は、蜜くんの肩を掴み引き止めた。
「やっぱり変わってねぇな、お前。ウザイままだ」
蜜くんの耳に直接届けるように、沖田という男の子は蜜くんの耳に口を近づけてボソッと小さくそう言った。
蜜くんのすぐ近くにいた私にはその声がやけに大きく聞こえて、グサッと私の心を突き刺す。
ねぇ、蜜くん。この人たち、蜜くんの友達なんかじゃないよね?
いいところがたくさんある蜜くんに「ウザイ」だなんて……っ。



