スタンプラリー参加者に囲まれたときは焦ったが、一応全員にスタンプを押せた私たち。
「一段落ついたし、岳斗のクラス行こうよ。映画見たいっ」
ワクワクしている蜜くんに、私は微笑んで頷くと、
「あっれ~?優木くんじゃん」
前方からそんな声が聞こえ、目を向けるとそこには他校の制服を着た男の子が三人いた。
誰だろう。スタンプラリーの参加者か何か?
でも、蜜くんを見る視線が今までの男の子とはどこか違う。
蔑むような、上から見るような、そんな嫌な視線。
「……沖田【オキタ】」
男の子三人の真ん中にいる、先ほど蜜くんの名前を口にした男の子をギロッと睨む蜜くん。
その鋭く尖った瞳は、いつも口喧嘩をするときに恭弥さんに向けるものとは、全く違った。
本気で嫌う人を見る目だ。
「よっ、久し振り~」
沖田という男の子は、蜜くんの頭に手をのせてグリグリしながら言った。
蜜くんは言葉を返さず、黙り続けた。
「チッ、なんだよその態度。挨拶くらいしろよ」
沖田という男の子は蜜くんの態度が気に入らなかったのか、大きく舌打ちをする。



