「………単細胞」
「あ?今なんつった?」
「バカでアホで考えなしの能天気野郎って言ったんだけど、それが何?」
あーあ、また始まっちゃった。
毎日一回はこんな低レベルな口喧嘩が始まってしまう。
どうしてもっと仲良くできないんだろう。同じ生徒会で、しかも二人は同じ暴走族の仲間なはずなのに。
「ふふっ、相変わらずね~。見てて飽きないわ」
二人の言い争いを静かに見守っていた利央さんが、目を細めて呟く。
確かに見てて飽きないけど、ドキドキハラハラして落ち着かないよ。
「利央さんたちのクラスは何をするんですか?」
「敬語になってるわよ」
「あっ」
学校生活に慣れてきたとはいえ、まだ時々敬語に戻ってしまうときがある。
早くタメ口に慣れたいとは思ってるんだけど……。
「あたしたちのクラスは、映画を上映するのよ」
「映画かぁ~」
「あたしたちを主役に撮りたいってクラスの皆が言うから、渋々了解したの」
恭弥さんと利央さんと岳斗さんを主役にした映画……。
絶対に見たい!!
「よかったら見に来てね」
利央さんの微笑みに、私は大きく頷いた。



