「今年も何かやる予定なんですか?」
「さあ?」
私の質問に、利央さんは微笑みながら曖昧に答える。
「何かするかしないかは、うちのトップが気分で決めるからな~」
恭弥さんはククッと喉を鳴らしながら、作業を中断して岳斗さんへと視線を向ける。
「去年は、岳斗が先代総長にギターをもらったから、それでバンドするってなったんだけど……今年はどうなるんだろうね」
利央さんがチラッと岳斗さんに目を向けるが、岳斗さんは手を止めることなく視線をずらすことなく真剣に作業を続けていた。
まるで岳斗さんの耳には一音も届いていないかのように、表情を一ミリも変えない岳斗さん。
真面目なんだなぁ。先ほど頼まれた仕事をあんなに熱心にやってるなんて。しかも、無駄話を一切せずに。
改めて思い知らされる。
この人が、神雷の総長でこの学校の生徒会長なのだと。
「蜜くんは、生徒会でやりたい事とかある?」
今まで黙って私たちの話を聞いていた蜜くんに話題を振ると、予算を計算していた蜜くんは手を止めて岳斗さんへキラキラとした眼差しを送る。
「岳斗のかっこいいところを見れるならなんでもいい!」
岳斗さんへのラブが詰まったその蜜くんの眼差しを、岳斗さんは受け取るがやはりなんの返答もない。
蜜くんって、本当に岳斗さんのことが大好きなんだな……。



