そして私たちは、文化祭に向けて今できることをし始めた。
「あの、去年の文化祭はどんな感じだったんですか?」
私は一之江先生が持ってきてくれた大量の資料に目を通しながら、皆にそう尋ねた。
「至って普通よ?お化け屋敷とか縁日とか執事喫茶とか」
「ま、接客頑張りすぎて客に逃げられることも度々あったけどな」
案外、出し物自体は普通なんだなぁ。
でも、不良さんって顔が怖い人が多いから、そのせいでお客さんに逃げられたんじゃ……?
「生徒会は何かやったんですか?」
「あたし達は、ライブをしたわ」
「ライブですか!?」
「ていうか、由楽。お前敬語に戻ってるぞ」
利央さんの言葉に驚いてる私に、恭弥さんが呆れたように笑いながらそう言った。しかもサラッと呼び捨てにされ、ドキッとする。
うっ、しまった。気を抜くと、どうしても敬語になっちゃう。相手がすごい人たちだから、ついタメ口じゃなく敬語をつかっちゃうんだよね。
「ライブっていっても、即席バンドだから全然上手くないんだけどね」
利央さんはパソコンを操作しながら、そう淡々と話してくれた。



