そんな私に、高下さんは囁くように小声でそう言ってお茶を一口飲んだ。
いつもこんな言い争いしてるの?た、大変だ……。
「俺は」
すると、生徒会長の低い声がなぜかクリアに聞こえてきた。
赤羽さんと優木くんの口喧嘩でうるさかったはずなのに、透明感のある澄んだ声がすーっと耳に入ってきたんだ。
生徒会長の声に、赤羽さんと優木くんは互いに睨み合いながらも口喧嘩をやめる。
これが、生徒会長兼総長の力ってやつなのかな?
「俺は雅岳斗。高2。生徒会長をしてる。神雷では五代目総長だ」
簡潔な自己紹介を終えた雅さんは、伏せていた瞳をゆっくりと私に向けた。
座っているだけなのに、そこにいるだけなのに、なぜか異様な雰囲気を感じる。何か特別なオーラというか、圧倒される迫力というか。
どう表現していいかわからない……そんな恐ろしく、けれど魅了される空気が雅さんの周りに漂っている。
「お前も言え」
雅さんが私に命令すると、生徒会メンバーが全員私に視線を向けた。
わ、私も!?
まさか私も自己紹介するなんて思ってなかった。
「え、えっと……1年A組、風都由楽です。特技は合気道です。よろしくお願いします」
こんな感じでいいのかわからないけど、とりあえず私は一礼をして自己紹介を終わらせた。



