俺と利央がそんな会話をしていると、恭弥と蜜はいつの間にか生徒会室を出ていた。
「鬼ごっこ、楽しそうね」
利央は、俺の家が取り扱っているお茶を飲みながらのんきにそう言った。
うるさい二人が出て行ったおかげで生徒会室はようやく静かになったが、すぐに蜜が走って戻ってきた。
「岳斗ぉぉぉ!!」
俺の名前を呼びながら、蜜が俺に突進してきた。
「……どうした?」
涙目になっている蜜は、俺にぎゅっと甘えるみたいに抱きつくと、
「恭弥を叱って!!」
と、俺に言ってきた。
何があったのか詳しく聞くと、恭弥がうっかり屋上から裏庭に蜜のバイクのキーを落としてしまったらしい。
「恭弥、あんた何やってんのよ」
事情を聞いた利央が、生徒会室に戻ってきた恭弥に呆れながらそう言った。
恭弥はあははと乾いた笑顔を見せながら、何か言い訳を探すみたいに目を泳がせた。



