時間が止まったような感覚に陥った。
頭の中で何かの音が鳴っている気がする。
ハッと我に返って視線を落とすと、首元にかけている十字架のネックレスが視界に入る。
俺は大事な宝物を手で包み込むと、生徒会長としての話を終わらせて壇上から下りた。
さっきの感覚が一体俺に何を教えようとしてくれていたのかわからないまま、今年の入学式は終わった。
――次の日。
来週行われる生徒総会の準備のため、生徒会メンバーは朝早くから生徒会室に集まっていた。
「もうダメだ」
すると、仕事に疲れた恭弥が手を止めて伸びをした。
「まだ一時間も経ってないじゃん」
「うっせぇな。疲れるもんは疲れんだよ」
「……おじさんみたいな言い方」
「俺とお前じゃひとつしか違わねぇだろ!?」
蜜の言葉に怒った恭弥は、蜜の頭をグリグリしながらそう言い返した。
……はぁ、仕方ねぇ。
「ちょっと休憩にするか」
「サンキュ、岳斗♪」
俺がそう言うと、恭弥は嬉しそうに礼を言った。



