入学式が始まり、学園長代理の望空さんの話が終わると、生徒会の話に移った。
壇上に上がり、マイクの前に立った俺は、
「生徒会長の雅岳斗だ」
まずは名前を名乗って、全体を見渡した。
黄色い声が聞こえてくる中、今年の新入生の様子を見る。
「ふはぁ、今年の新入生はつまんねぇな」
後ろに立っている恭弥の呟きが耳に入る。
去年、俺と恭弥と利央は入学式の日に当時の生徒会に喧嘩を売った。もちろんその喧嘩に勝った俺たち。
だが、校内での喧嘩は禁止だと知らなかった俺たちは、派手に暴れたせいで早速一週間の謹慎処分となってしまった。
そんな去年の入学式と今年の入学式を比べると、つまらなく感じてしまうのも無理はない。
小さくため息をついた俺は、ふとある女子生徒に目が止まった。
傷みのないストレートの黒髪、髪と同じ色をした大きな瞳、うっすらと桃色に染まっている頬、華奢な体。
不良やギャルばかりが集う桜彩学園には似合わない生徒。
なぜかその女子生徒を見た瞬間、心がざわめいた。



