僕は、いつかこの人の背中を任せられるくらい強くなりたいという夢を持ってしまったんだ。
だから、どんなに笑われてもこのまま帰るわけにはいかない。
僕は、岳斗の鋭い目を一瞬たりとも逸らさずに見つめ続けた。
そんな僕に、岳斗はフッと笑みをこぼした。
『いい目をしてる』
岳斗はボソッと呟くと、僕に背を向けて階段を上っていった。
階段を上りきった岳斗は振り向いて、
『合格だ』
と一言告げると、そのまま一番奥の部屋へ入っていった。
え?それって……。
『すげぇな、チビ!!』
『総長に認められたなんて、やるじゃねぇか!』
岳斗の言葉を聞いてポカン……と固まっている僕に、今まで笑っていた不良が僕を歓迎するようにそう言った。
『お前も神雷の仲間入りだな!!』
ある不良の言葉が僕の耳に届き、やっとこの状況を理解した僕の目は涙で潤んでいった。
嬉しすぎて泣きそうになった僕は、涙がこぼれる前に手でゴシゴシと拭って笑顔を浮かべた。



