「……決まってんだろ」
岳斗が真っ直ぐな声でそう言うと、蜜と利央と恭弥はニッと笑みをこぼした。
おばさんに手を引かれるまま学校を出た私は、皆がそんな会話をしていたことを知る由もない。
家に帰ると、おばさんはリビングの床に私を放り投げるように私の腕から手を放した。
おばさんは偉そうな態度でソファに座り、タバコに火をつける。
「……こんなこと、もう二度とないようにしてよね」
タバコを吸うおばさんが、冷たい言葉を吐き捨てる。
学園長室に来たときに発した声とは全く違う、私を憎んでいるようなその声を聞きたくなくて耳を塞ぎたくなる。
「ご、ごめんなさい」
「はぁ……。ホントありえない」
私が謝ると、おばさんはため息を吐いて呟いた。
するとおばさんの目がギロリと私に向いて、ソファから立ち上がったおばさんはタバコを持ったまま私に近づいてきた。
私の手元にあったケーキ箱を見つけたおばさんは、不敵な笑みをもらしながらそのケーキ箱を思い切り強く踏んだ。
「や、やめ……!!」
私の声を無視して何度もケーキ箱を踏みにじったおばさん。そのせいで、ケーキ箱に入っていた利央の手作りプリンはぐちゃぐちゃになってしまった。
「姉さんにそっくりな顔ねぇ」
「っ!」
おばさんは跡形もなくなったケーキ箱とプリンを横目で見ながら、私に顔を近づけて気に食わなそうに囁くと、私が着ていたカーディガンとワイシャツを剥ぎ取った。



