家の人って、おばさん……?
どうしよう。おばさんに迷惑かけちゃう!
「もう少ししたらここに来ると思うから。そしたら今日は、家の人と一緒に帰りなさい」
「い、嫌です!」
「何言ってるの。今あなたに必要なのは、休息よ。ここで無理をして体調が悪化したらどうするの」
望空さんが言った正論に、私は何も言えなくなって俯く。
「生徒会の仕事なら僕たちがやっておくよ!だから心配しないで」
「今日は家に帰って寝てろ」
「はい、これ。よかったら家で食べて?」
蜜は私に明るい笑顔を向けてくれて、恭弥は私の頭を優しく撫でてくれて、利央は手作りのプリンの入ったケーキ箱を私に渡してくれた。
ここで「帰りたくない」とわがままを言ったら、皆はきっと困ってしまう。それに、おばさんにもっと迷惑をかけてしまうかもしれない。
ここは私のわがままを押し殺して、できるだけおばさんの怒りに触れないようにしないと。
「由楽」
「……岳斗」
震えている私の小さな手のひらを、岳斗の手が包み込むように握った。
岳斗の大きくて温かい手にずっと握っていてもらいたいだなんて、思ってしまった。



