「だから、もうすぐババアたちがここに来る」
「……岳斗、どうするの?」
うるうると大きな瞳を揺らしながら震えた声でそう言ったのは、誰よりも岳斗のことを心配している蜜。
そんな蜜を安心させるように、岳斗は蜜の頭を撫でた。
「大丈夫だ」
岳斗がたった一言そう優しく言うと、蜜は岳斗を信じて涙が浮かんでいた目尻を拭った。
すると、バタバタ……と足音が聞こえてきた。その足音はだんだんと生徒会室に近づいてきた。
そして、生徒会室の扉が乱暴に開かれた。
開かれた扉から生徒会室に入ってきたのは、この前岳斗を連れ去っていった黒のスーツを着た男の人たちと、血相を変えて怒っている岳斗のおばあさんと、グレーのスーツを着たダンディな男の人。
「岳斗さん、いい加減にしなさいっ!雅財閥の跡取り息子とあろうものが……!!」
岳斗のおばあさんは岳斗をそう叱ったけれど、岳斗は岳斗のおばあさんの言葉を無視して、私たちの盾になるように一歩前に出た。
「お見合いに来ないと思ったら、こんな連絡を寄こして……。さあ、謝罪をしてすぐにお見合い会場に行きますよ!?」
「俺は見合いなんてしねぇ」
「なんですって!?」
岳斗がはっきりとお見合いを拒むと、岳斗のおばあさんは険しい顔をして岳斗を見た。



