「あんた、知らない奴の物を探してたの?」
「うん。だって、無かったら困るかもしれないでしょ?だから探しておいた方がいいかなって」
「……お人好しだね」
ふわりと微笑んだ優木くんに、私の心臓がドキッと跳ねる。
優しげな彼の笑顔は、まるで花壇に咲いている花のようで。
いつまでも見ていたくなった。
「何を落としたの?」
「バイクのキー」
「高校生なのにもうバイクの免許持ってるの!?すごいっ」
「免許はない」
え?免許ないの?
それってダメなんじゃ……。
「だけど乗ってる」
こういうところは、不良さんっぽい。
外見は全然不良さんらしくないのに……。
「ていうか、もういいよ探さなくて。あとは僕一人で探すから」
「私も探すよ。一人より二人の方が見つけやすいでしょ?」
私がそう言って再び落し物を探し始めると、優木くんは「ありがと」と小声で囁いた。



