「由楽、次の種目に出るんじゃなかった?」
「あっ、そうだった!」
利央のミステリアスな雰囲気に思わず見とれていた私に、蜜がそう言って私はハッと思い出す。
そういえば、次の種目の障害物競走に出るんだった。
「行ってくるね!」
私は一言そう言い残し、出場者が待機する場所へと移動した。
私も皆みたいに熱く盛り上がって、優勝できるように頑張ろう。
そう意気込んでいると、校門の方からバイクの音が聞こえてきた。それも、一台だけじゃなく何台ものバイクのエンジン音が。
学園内に入って来たそのバイクは、体育祭を行っているグラウンドへと向かってきた。
障害物競走の準備をしていたグラウンドの中心に集まるたくさんのバイク。
「あなたたち、不法侵入よ。今すぐ出て行きなさい」
バイクに乗っている柄の悪そうな人たちに望空さんは注意するが、出て行く気配はなくニヤニヤと笑っていた。
「俺たちは神雷に用があってきたんだ。出て行くわけにはいかねぇな~」
首に龍の刺青を入れている紫色の髪をした人がバイクから降り、ゆるい口調でそう言った。
神雷に、用……?
「優木くん、文化祭のときのようにはいかせねぇよ?」
紫色の髪をした人のあとにそう言ったのは、文化祭のとき蜜に絡んできた沖田という男の子。



