教室に着いて机の中を探す。
「あれ?」
けれど、どこにも私のハチマキが見当たらない。
金色だからどこにあってもわかりやすいと思うんだけどなぁ。それに、ちゃんと昨日机の中に入れたはずなのに……。
「風都由楽さん」
机の奥の方まで見てみる私に、背後から誰かが声をかけてきた。
振り返ってみると、そこにはケバいメイクをした女の子が数人いた。
私を呼んだ可愛く巻かれたボブヘアの女の子は、私が探していた金色のハチマキを私に見せる。
「これ、あなたのじゃない?」
ハチマキの端には、“風都由楽”と私が昨日書いた名前が。
「わ、私のです!見つけてくれてありがとうござ……」
お礼を言いながらそのハチマキをもらおうとしたら、ボブの女の子はサッと持っていたハチマキを私から遠ざける。
え……?なんで私に渡してくれないの?
「ちょっとついてきてくれる?そしたらハチマキを返してあげる」
ニヤリと口角を上げてボブの女の子は言った。
私は嫌な予感を感じたが、ハチマキを返してもらうために黙って頷いた。



