「じゃあね、真姫。また明日」 「はいよ~、バイバイ」 教室を出て、ふと考える。 靴は…履き替えたほうがいいよね。 「あ、桜、じゃあな」 「あっ、ばいばい!」 階段を上ってきた海希くんに手を振って、またにやける。 海希くん本人にバレてないのが奇跡なくらいに、本当にあたしは顔に出やすい。 頬を両手ではさんでにやけを抑えるようにしながら、あたしは校舎裏に向かった。