キッ、とあたしを睨み付けたその人は髪が金色で、ピアスをいっぱいつけていた。


うわぁぁ、なんか怖そうな人にぶつかってしまった!


その人はもう一度あたしに舌打ちをすると、そのまま歩いていった。


「桜、大丈夫だった?」


「うん、大丈夫…」


「ちゃんと前見てなきゃダメじゃん」


「そうだね、気を付ける」


ちょっと海希くんのことではしゃぎすぎちゃった。


と、思いつつも、それからあたしは学校に着くまでの間、真姫にずっと海希くんの話をしていた。