「僕のこと、覚えてる?」
伽夜は目を見開いた。
無造作に伸びた薄茶の髪が夕方の光に溶けて綺麗で、白い肌と大きな両目、整った顔。
(女の子・・?いや、男の子だよね)
体格は華奢だけれども、胸のあたりを見るからに目の前の人物は少年だ。
(だ、れ・・?ううん、知らない人だよ)
目の前の少年が知人だったか探るが出てこない。
こんな容貌をしていれば真っ先に思い出せるはずだ。
「…これも覚えてない?」
伽夜より細そうな左指にはシルバーリングがはめてあった。
リングに四葉と桜が彫られ、四葉の真ん中にはブルーダイヤが嵌め込まれている品だ。
「…それ…」
伽夜が声を漏らすのも仕方なかった。
それは紛れもなく自分が持っているものと同じモノなのである。
今もチェーンに通して首にかけている。
伽夜の反応を是と見なしたのか、少年は笑みを浮かべた。
「好きだよ、ずっと昔から今からも。…たとえ、僕を覚えていなくても」
伽夜は目を見開いた。
無造作に伸びた薄茶の髪が夕方の光に溶けて綺麗で、白い肌と大きな両目、整った顔。
(女の子・・?いや、男の子だよね)
体格は華奢だけれども、胸のあたりを見るからに目の前の人物は少年だ。
(だ、れ・・?ううん、知らない人だよ)
目の前の少年が知人だったか探るが出てこない。
こんな容貌をしていれば真っ先に思い出せるはずだ。
「…これも覚えてない?」
伽夜より細そうな左指にはシルバーリングがはめてあった。
リングに四葉と桜が彫られ、四葉の真ん中にはブルーダイヤが嵌め込まれている品だ。
「…それ…」
伽夜が声を漏らすのも仕方なかった。
それは紛れもなく自分が持っているものと同じモノなのである。
今もチェーンに通して首にかけている。
伽夜の反応を是と見なしたのか、少年は笑みを浮かべた。
「好きだよ、ずっと昔から今からも。…たとえ、僕を覚えていなくても」


