「小山さん!!!」 大人っぽくなった彼女が俺を呼ぶ。 呼び名に小さく笑いを洩らすと、彼女は不思議そうに首を傾げる。 「いや、珍しいな、と思って。 お前が先生を付けないなんて。」 君は最後まで先生、と呼び続けていたのに。 彼女は俺の言葉に、いたずらっ子のように笑った。