「梨津…」 「あ、ご、ごめん」 慌てて離れて傘を拾う。 彼は傘を受け取らない。 「梨津」 びしょ濡れのわたしを彼は優しく抱きしめた。 彼の胸の中は温かった。 「明日の朝、ここで待ってる。一緒に学校行こ」 本当はいろんなことを今話したかったけど びしょ濡れのわたしを気遣ってくれたのか あまりに突然のことに戸惑ったのか それでも、彼との明日の約束は すごく嬉しかった。