君のことが大好きです。






「はい。じゃあ解散ー。」




羽湖ちゃんと海ちゃんとすごしていたらとっくに放課後になった。



なんだか、すごく久しぶりに学校が少しだけ楽しいと感じた。



…私が楽しいなんて感じちゃダメなのにね。




「美来〜一緒に帰ろ?」



「んー…ごめん、私今日学校でみたいところがあるから。」





…ほんとは見たいところなんてないんだけど。



私は人との一定の距離を保たなきゃだから。



そうしないと、また人を不幸にしそうで怖いんだ。




「そっか!じゃあまた明日ね!」



「うん、ばいばい。」




だから、私はそうやって嘘をつくの。




これからどこに行こうかな…。



でもこのまま帰っても羽湖ちゃんと会ったら嘘ついたのってなっちゃうかもしれない。




あ。



そういえばこの学校には旧校舎があるって先生が言ってた気がする。




……音楽室でも行ってみようかな。