「美来!帰ろー」



「ちょっと待って〜」




楽しみなことを考えてるとすぐに時間は過ぎちゃって帰る準備ができてない私のもとにもう想が来てしまった。



あー、早く準備して髪の毛とか整えたかったなぁ…。



少しでも想の前では可愛くいたい。



想は顔がかっこいいからモテる。


その上、性格もいいから女子たちがほっとくわけないんだよね…


だから、いつでも想に似合うような人にならなきゃって思う。



「美来はいつもすごいラブラブだよねっ。彼氏さんとお幸せに〜」



「えっ、もう!野葉菜(ノハナ)やめてよ。恥ずかしいから」




中学の親友、野葉菜にそう言われるくらい、私たちは上手くいってるんだ。




「お待たせ!行こっか」



「おう」



教室を出たら自然と手を繋いでくれる想が好きだ。


っていつも思うほど、私は想のことが大好きなんだよね。




でも、幸せでも不安に感じることくらいある。