なんだ……。よかった。
本当によかった。だってあのことが広まったら私はまた転校だと思うから。
今の学校は羽湖ちゃんや海ちゃんもいるし………
陽先輩もいる。
私には3人がいる。
そう思えるだけで幸せで、今の学校が楽しくて、大好きで、もっと今の学校にいたいと思える。
私を美来と呼んでくれる人がいる。
友達からの愛がある。
だからこそ、もう転校したくない。
そして、私もいつか3人のように誰かに愛をあげられるような、陽先輩のように人の心を照らせるような、そんな人になりたい。
だから
「陽先輩、こないだも今も本当にありがとうございました。」
そう、私が精一杯に、心からできる笑顔で今できる、言えることをやって、言いたいんだ。
「ああ。よかったら、これから一緒に祭りまわらないか?俺、友達ときてたんだけど、友達急用ができてさ。」
誘ってくれて嬉しいけど…。
「え、あ、でも私、羽湖ちゃんと約束して…」
~♪~♪~♪~♪~♪~♪
私の言葉を遮るようにメールの着信音がした。
