件名:大好きな君へ




授業が始まっても、胸に突き刺さるトゲは失くならなかった。


もちろん授業に集中できるはずもなくて。


重いため息をこぼす。



すると、前の席の子が手紙を回してきた。


ルーズリーフが二回折られたその手紙には、《桃葉へ》と書かれていた。


先生にバレないように開いてみる。



《何があったかわからないけど、元気出して! 瑛美より》


《桃葉ならきっと大丈夫だよ!だから、俯いてばかりいちゃダメだよ? 桜より》



瑛美と桜からのメッセージに、少しだけ胸の苦しさが消えた。


私は瑛美と桜の方を見ると、二人とも私を見ていて、



「ありがとう」



と口パクで伝えると、二人は穏やかに笑った。



そうだよね。傷ついていても、何にもならない。


まずはわからないことを解決しないと。


そうしなきゃ、何もできないまま、千ともう二度と話せず、すれ違ったままになっちゃう。


そんなの、嫌だ!