誰だって恋をするのは勝手だ。
けれど、その想いで誰かを怖がらせちゃいけない。
恋していたら、誰だって傷つくだろう。
でもその傷が、トラウマのようになったら、ダメだと思うんだ。
“好き”って、悲しみだけをもたらすものじゃないはずでしょ?
「じゃあ、金曜日どうして俺に送ってってやれって言ったんすか?」
「それは、お前が断ると思ったからさ」
「え?」
「矢畑が断れば、自然に『じゃあ俺が送ってやるよ』って誘えるだろ?」
開き直ったような小佐田先輩の態度が気に入らなくて、私は歯を食いしばった。
「いつからっすか?」
「金井を好きになってからだから……先月からかな」
てっきり、金曜日からだと思ってた。
そんなに前からだったなんて。
気づかなかった。



