件名:大好きな君へ




あれ?私、なんて言おうとした?


好きって、思わず、つい、ポロッと、伝えるところだった……?



それは、無意識に募りすぎている想いのせい。


自分の意識よりも先に、声が出てしまった。


かあ……!と赤くなる顔。



こ、恋心って恐ろしい!


制御できなくなることもあるなんて知らなかった……!!



「今の足音って……」



千が呟いた言葉に、ハッと正気に戻る。



そうだ、さっき確かに聞こえた。


昨日と同じローファーの靴の音が。


昨日のストーカーと同一人物かはわからないけど。



「誰だ!!」


――コツ。



千の迫力のある大声に一歩退いたような足音が、また耳に届いた。



もうすぐ私の家に着くからと安心しきっていた。ストーカーは、今日はあとをつけていないんじゃないかって。


千と一緒に帰れることばかりに喜んでた。