件名:大好きな君へ




境界線を引かれたみたいで、ズキッと胸が痛む。


こんなことで傷つくなんて、おかしいよね。



「矢畑くん!桃葉をお願いね!!」


「お願いしますっ」



瑛美と桜はほとんど同時にそう頼むと、私の方を見てニッと微笑んだ。


……ま、まさか、二人とも私の恋のために……?


友達の優しさに、友情の素晴らしさに、私は「ありがとう」と大声で叫びたくなった。



「俺の時は反対したくせに、どうして千はいいんだよ!」


「芹沢だからダメなの」


「はあー?なんだよそれ」



鈍感な芹沢に頬を膨らませている瑛美からダダ漏れている芹沢への“好き”に、私は胸焼けしてしまいそうになる。


仲いいな、瑛美と芹沢。



私も二人みたいに、千との距離を縮めたい。


……けど、なかなか一歩を踏み出せない。


私に芽生えた初恋は、弱気で臆病らしい。