件名:大好きな君へ





「じゃあ、ここの生徒で桃葉の名前を知っていて、なおかつ桃葉に気がある人が、犯人ってことになるね」



瑛美は、名探偵気取りに顎に手を添えながら言った。


もしかして、私が知ってる人が昨日のストーカーだったりするのかな……?



「今日もつきまとわれる可能性もあるよね」



桜の呟きに、指の先まで震えた。


そうだ。今日も、昨日みたいな怖い思いをするかもしれないんだ。



「じゃあ、俺が送ってってやるよ」



怯えている私にそう言ったのは、なぜか芹沢だった。



「だ、ダメ!」



挙手していた芹沢の腕を強引に下ろさせ、その提案を却下したのは瑛美。


芹沢が「なんでだよ」と口を尖らせる。


瑛美は「なんでも!」と言って、不安そうに瞳を揺らしながら顔をプイッと逸らした。




「じゃあ、俺が送る」


「……え?」